2013年08月29日 (木) | rewrite |
8月16日 その2
西日が差し出したNYはまだまだ暑い。ヴィレッジにあるNYハトバスの停留所の一つ目に行ってみる。さっき降りた所とは違う。
「なんだよ、こっちの方が近いじゃん!なんで、あっちで降ろしたんだろう?」
この感想にすべての答えがあったのだが、まだその時は気づかなかった。日はだんだんと傾いて、NYハトバスだって夕方には一度、終わるし・・・
あ!来た来た!
ところが・・・バス停あるのにも関わらず、無視。あわててダッシュ!!!どうなってるねん!
「Hey!」
思わず大声で呼ぶ。
運転手さんが顔を出す。ここでは停まれないらしい。
「あっちのアベニューのコーナーまで来てね!」
おいおい!そこまでは軽く1kmほどある。おいおい!!!
また一台来た。
「Please, plesase,pleeeeeeese!!!」
誰かの歌になってるじゃん。
どうやら、そのバス停は「ボツ」になったらしい。そこで停まると色々と問題があるらしい。で、ウチらはまた余儀なく走る。言われた方向に「なんでやねん!」と思いつつも走る。3台目が通った。お母ちゃんがちょっと遅れだした。またもや叫ぶ。
「Hey! 」
ごちゃごちゃ言うよりも、NYハトバスのチケットをひらひらと振って、この一言の方が効いたみたい。3台目はバス停以外の場所だったけど停まってくれました。
そこから、まだお目にかかっていない自由の女神の5cmくらいのシルエットを見て、ブルックリンに通じる橋のシルエットを見て、絶対に美味しいはずのサウスポートのカニやらエビやらの存在だけ確かめて。降りて食べに行きたいところだけど、NYハトバスはもう迎えに来てくれない時間帯に入ろうとしている。
なかなか、どうにも遠出ができないウチらなのでした。


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西日が差し出したNYはまだまだ暑い。ヴィレッジにあるNYハトバスの停留所の一つ目に行ってみる。さっき降りた所とは違う。
「なんだよ、こっちの方が近いじゃん!なんで、あっちで降ろしたんだろう?」
この感想にすべての答えがあったのだが、まだその時は気づかなかった。日はだんだんと傾いて、NYハトバスだって夕方には一度、終わるし・・・
あ!来た来た!
ところが・・・バス停あるのにも関わらず、無視。あわててダッシュ!!!どうなってるねん!
「Hey!」
思わず大声で呼ぶ。
運転手さんが顔を出す。ここでは停まれないらしい。
「あっちのアベニューのコーナーまで来てね!」
おいおい!そこまでは軽く1kmほどある。おいおい!!!
また一台来た。
「Please, plesase,pleeeeeeese!!!」
誰かの歌になってるじゃん。
どうやら、そのバス停は「ボツ」になったらしい。そこで停まると色々と問題があるらしい。で、ウチらはまた余儀なく走る。言われた方向に「なんでやねん!」と思いつつも走る。3台目が通った。お母ちゃんがちょっと遅れだした。またもや叫ぶ。
「Hey! 」
ごちゃごちゃ言うよりも、NYハトバスのチケットをひらひらと振って、この一言の方が効いたみたい。3台目はバス停以外の場所だったけど停まってくれました。
そこから、まだお目にかかっていない自由の女神の5cmくらいのシルエットを見て、ブルックリンに通じる橋のシルエットを見て、絶対に美味しいはずのサウスポートのカニやらエビやらの存在だけ確かめて。降りて食べに行きたいところだけど、NYハトバスはもう迎えに来てくれない時間帯に入ろうとしている。
なかなか、どうにも遠出ができないウチらなのでした。


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2013年08月29日 (木) | rewrite |
8月16日 その1
そのメモが元凶だった。
8Ave 34st
メモにはちゃんと主語を書きましょう!終わったメモはチェックマークを入れるか、消しましょう!ちなみにポーポリティは8Ave 42stあたりである。で、今日の約束の場所を上に書いた場所と勘違いした。6丁目くらい歩くわけである。で、着いたところにはペン・ステーションが。あれ?あれ、あれ?ここって母を迎えに来たところじゃん!
げげっ!やっちまった!
もう一度メモを見直す。
8Ave 42st
オーマイガーーー=====ッド!!!!!
何してまんねん!さっきの所じゃん!内心、絶対にムカッとしながらも母は大人しく着いて来てくれた。というか、そうするしかないもんね。彼女的にも置いてけぼりは困るわけで。ごめんね、今考えたら、あなたも窮屈だったね。
さてさて、時間的にはまだ余裕があったのでデリに入って急いでランチをゲット。
急いでランチをゲット。
急いでランチをゲット。
急いで・・・
出てこない。おかしい。ウチはケースの中に出来ているパニーニを指さして「2つちょうだい。」としか言ってないはずだ。お金は払った。なのに商品を渡されていない。
母が、母親らしく聞く。
「あんた、レシートは?」
「持ってるよ。あっためてるのかな?」
「さっき、そこからパニーニ、2つ持って行ったのよ。アンタが言ったヤツ、そこのでしょ?他の人に渡したんじゃない?」
母もウチも腹ぺこなので殺気だっている。もとい、急いでいるので殺気だっている。どうなってうるの?と声をかけようとしたその瞬間、
「プリーズ!」
プリーズの意味がひっくり返りそうな語調で呼ばれた。そこには巨大なパニーニがポテトチップスとともに巨大なトレーに入れられ、しかもそれがふたつ。パニーニってさぁ、ペタンとしてるじゃん?確かにペタンとしてるけど、まったく空気の入る余地がないの。なんていうのかな、パンと具とチーズが分厚い隙間ない層をなしていて、ずっしりと思い。ちなみにウチが頼んだのはベジタリアン・パニーニで、肝心のベジの方は全部、ご丁寧にオイルで処理してくれていて、ベジタリアンのはずがめっちゃ脂っこい。ふぎゃ!!!!でも、6分の1人前くらいまではウマいのよ。それ以上はお腹が異常を来たすけどね。
教訓:NYでは同じものを2つ注文するのは絶対にやめましょう。というか、1人にひとつという注文をするのはやめましょう。冷たい目をされても、2人で1つでいいの!と言い切る強さを持ちましょう!その代わり、変な疑いを受けるかも知れませんが!?
ギターのHさんが待っているはずの場所へ、パニーニをごそごそ食べながら急ぐ。歩きながらというより、小走りでパニーニ。結構、笑える。何故ならパニーニをかじるたびにトマトソースがはみ出し、チーズがびゅよ〜んと伸びるのだ。三鷹では絶対にできないぞ。
着いた。あ、Hさん、いない。
良かった、こっちの方が早かった。
時間、合ってるよね。と、電話を見るとHさんから着信があったらしい。ゲゲッ!慌てて電話する。
「どこですか?」
「42stで〜す。」
「おかしいな、見えないな。」
振り返るとそこには43stと書かれた看板が「フン!」って感じで立っていた。食べるのに夢中で、ひとつ通り越してしまったらしい。慌てて引き返す。昨日、NYハトバスに乗ったあの場所でHさんと無事に再会できた。一同はそれからHさんにくっついて、おっかなびっくり地下鉄なるものにも乗せていただいた。あのややこしい販売機の買い方を、この目で見せていただいたのでとても勉強になった。そこからずっと北へまっすぐ上がる。

今日のジューン先生のレッスンは先生の自宅で。昨日立ち寄ったハーレムと結構近かった。古いピアノが置いてある部屋は、とっても暖かみがあって、とてもいい匂いがした。
この先生も大好き!Hさんのギターも大好き!この歳になって、まさか親付きでレッスンを受ける事になるとは思わなかったけれど、それはそれで楽しかったかも。ものすご〜く勉強になったし、必ずまたレッスンを受けたいと思う。

ひとしきりおしゃべりして、親子は昨日のハーレムのバス停に向かった。
来ないよぉ〜。今日はルートが違うとか言わないよね?まだかな。あ、やっと見えた!今日はダウンタウンの方のNYハトバスに乗りたかったので、ここからまたポーポリティ方面まででどこかで乗り換えだ。バスのてっぺんに乗ってるウチらには、時折、街路樹がアタマの高さまで枝を下ろしており、ひょいと避けないと結構すり傷になりそうだったりする。ツアーガイドのお兄ちゃん(おっさんだったり、お姉さんだったり、じっちゃんだったりする)は「New York, New York!」を歌いだし、縦に長い信号機がやってくるとリンボーダンスの如く避けたりしちゃって、相当にご機嫌である。気持ちは嬉しいし楽しいのだが、乗り換えが気になって仕方がない。一番前のお姉ちゃん達がどうやら同じ事を聞いているみたい。
「こしょこしょこしょ・・・」
今ひとつ聞こえない。多分、聞こえても何語か分からないけど。でも「ダウンタウンこしょこしょ、サウスポートこしょこしょ・・・」ってな具合なので信じて着いてゆく事にした。お姉ちゃん達がタイムズスクエア手前で降りる。それっ!すかさずウチらも降りる。ちゃっちゃと歩き出すかと思いきや、何やら立ち止まって話し合っている。
気が変わったのか!?ウチらも尾行を気づかれぬように、何気なくする。
動かない!これ以上、ここにいると尾行がバレちまう!
まさか。
最初からそんな気はさらさらなかったのか?
てぇへんだ、てぇへんだ!お母ちゃん、てぇへんだ!
ふと前を見ると、同じ会社のNYハトバスが停まっていて、前でドライバーらしきおっちゃん達がタバコをふかして雑談している。聞いてみるべ。
「すんまへん、ダウンタウンを回る方のバスに乗りたいんですけど。」
「あぁ、これだよ。」
あぁ、呆気なさ過ぎ。でもラッキー。さあまた新しい街に挑戦だ!8Aveをずっとゆく。ペン・ステーションも通っていよいよダウンタウン、SOHOへ。まず目指すはビレッジタウン。これまで見て来た真ん中から北の街とは、また全然感じが違う。どちらかと言うと、自分の性にはこちらの方が合っているかも知れない。

渡された地図にあるバス停、昨日から思っていたのだが時折、違うような。でもって、全部停まるとは限らないような。というか、根本的に昨日、このコースで走ったっけ?なんかさぁ、途中から反対周りじゃなかった?ちょっとした疑問が浮かんできた時、同じ疑問を持ったらしいおっちゃんが質問してくれた。
すると。
「あ、その地図古いからね。ルートは変わってるヨ。気をつけてネ。」
なんだって?なんだって?気をつけるって、何をどうやって気をつけるんだろうか?おっちゃんと目が合ったウチは苦笑いを交わし、変な連帯感が生まれてしまう。
「ここだよ!ほら降りるところ!」
急に言われて慌てて降りる。お腹が減ったので飛び込みでお店に入る。トルコ系の感じのお店でトルコ系のパスタを食べた。ミルク味にガーリックが効いてて、意外にうまいじゃん!見た目は真っ白しろで元気なさそうなんだけど。おまけにバスケットにまぁるいパンとスコーンの間みたいなのとクラッカーとバターがどっさり。でもこのスコーンみたいなのも、あったかくて美味しかった。
さて外へ出てお目当てのお店へ。花屋のお兄ちゃんに聞いたら、すぐに教えてくれた。基本的にニューヨーカーって、いやアメリカ人って親切だと思う。特にレディファースト、エルダリーに対する感謝、尊敬の念は日本男子(特に30代!)に見習ってほしいな。小柄なお母ちゃんが重いドアを開けようとすると、上から頑丈な腕がヌッと出てきて開けてくれるんだもん。

さてドアを開けると主がいた。どっしりとした、でもどこかに日系が入ってる感じの、なんていうのかな、ジェントルマンというよりもね、少しだけ哀しい目をした、でも暖かい深みのある目をした、やっぱり「主」なんだよね。スターウォーズでいうところのあいつ。「ヨ」の付くやつ!あんな感じ。
「よく来たね。」
ほら、他のお店と言葉が違う。なんて言うのかな、安心する感じ。ウチとお母ちゃんは物色を始める。そんな様子を微笑ましい思い(希望的観測)で見守ってくれている感じがするの。ウチらはそれぞれ良いものを見つけ、支払いをして外に出る。
タイムズスクエアやポーポリティはにぎやかで、にぎやかで、どこのお店もどっちかと言うと観光客目当てのお土産屋さん(ただ、売っているものが提灯とか、ウチワとか、手ぬぐいじゃないので、初めはそう感じない。)が多い気がするのだけど、この辺りは個性的なお店が多いように思う。ウチは全く無知なので、歴史というものはこちらに来てから人から口頭で色々と伝え知るのだけど、この辺り、グレニッジ・ヴィレッジは一般的にはヴィレッジと呼ばれ、「YMCA」で爆発したヴィレッジ・ピープルのお里でもあり、所謂ゲイ・ピープルがいっぱいの場所でもあるらしい。個性を主張した街なのかな。今度来たら、ゆっくり過ごしてみたい街だ。
角を曲がって何軒か過ぎるとエマージェンシーの壁(正確にはシャッター)があり、(多分、消防隊)たくさんのイラスト(落書きではない)と言葉が書かれていた。そのイラストは・・・
あ。
そうだったのか。
さっきの「主」と繋がった。
この辺りの消防隊は9・11の時に出動しているのだ。壁に描かれていたのは、その時命を落とした隊員の肖像画だった。肖像画というより、もっと、なんていうか、その人を知っていた人が描いたに違いない祈りみたいな絵なのだ。多分、母は気づかなかったと思う。そこで落ち込まれても困る。
「どこか、本屋さんないかな?」
母に悟られないように、全然違う質問をしたつもりなのに、
「あそこにあるわよ!」
いつも母には「ギャフン!」と言わされる。
さあまたNYハトバスを捕まえなくちゃいけない。これがまた、至難の技だったりするんだよね!
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8Ave 34st
メモにはちゃんと主語を書きましょう!終わったメモはチェックマークを入れるか、消しましょう!ちなみにポーポリティは8Ave 42stあたりである。で、今日の約束の場所を上に書いた場所と勘違いした。6丁目くらい歩くわけである。で、着いたところにはペン・ステーションが。あれ?あれ、あれ?ここって母を迎えに来たところじゃん!
げげっ!やっちまった!
もう一度メモを見直す。
8Ave 42st
オーマイガーーー=====ッド!!!!!
何してまんねん!さっきの所じゃん!内心、絶対にムカッとしながらも母は大人しく着いて来てくれた。というか、そうするしかないもんね。彼女的にも置いてけぼりは困るわけで。ごめんね、今考えたら、あなたも窮屈だったね。
さてさて、時間的にはまだ余裕があったのでデリに入って急いでランチをゲット。
急いでランチをゲット。
急いでランチをゲット。
急いで・・・
出てこない。おかしい。ウチはケースの中に出来ているパニーニを指さして「2つちょうだい。」としか言ってないはずだ。お金は払った。なのに商品を渡されていない。
母が、母親らしく聞く。
「あんた、レシートは?」
「持ってるよ。あっためてるのかな?」
「さっき、そこからパニーニ、2つ持って行ったのよ。アンタが言ったヤツ、そこのでしょ?他の人に渡したんじゃない?」
母もウチも腹ぺこなので殺気だっている。もとい、急いでいるので殺気だっている。どうなってうるの?と声をかけようとしたその瞬間、
「プリーズ!」
プリーズの意味がひっくり返りそうな語調で呼ばれた。そこには巨大なパニーニがポテトチップスとともに巨大なトレーに入れられ、しかもそれがふたつ。パニーニってさぁ、ペタンとしてるじゃん?確かにペタンとしてるけど、まったく空気の入る余地がないの。なんていうのかな、パンと具とチーズが分厚い隙間ない層をなしていて、ずっしりと思い。ちなみにウチが頼んだのはベジタリアン・パニーニで、肝心のベジの方は全部、ご丁寧にオイルで処理してくれていて、ベジタリアンのはずがめっちゃ脂っこい。ふぎゃ!!!!でも、6分の1人前くらいまではウマいのよ。それ以上はお腹が異常を来たすけどね。
教訓:NYでは同じものを2つ注文するのは絶対にやめましょう。というか、1人にひとつという注文をするのはやめましょう。冷たい目をされても、2人で1つでいいの!と言い切る強さを持ちましょう!その代わり、変な疑いを受けるかも知れませんが!?
ギターのHさんが待っているはずの場所へ、パニーニをごそごそ食べながら急ぐ。歩きながらというより、小走りでパニーニ。結構、笑える。何故ならパニーニをかじるたびにトマトソースがはみ出し、チーズがびゅよ〜んと伸びるのだ。三鷹では絶対にできないぞ。
着いた。あ、Hさん、いない。
良かった、こっちの方が早かった。
時間、合ってるよね。と、電話を見るとHさんから着信があったらしい。ゲゲッ!慌てて電話する。
「どこですか?」
「42stで〜す。」
「おかしいな、見えないな。」
振り返るとそこには43stと書かれた看板が「フン!」って感じで立っていた。食べるのに夢中で、ひとつ通り越してしまったらしい。慌てて引き返す。昨日、NYハトバスに乗ったあの場所でHさんと無事に再会できた。一同はそれからHさんにくっついて、おっかなびっくり地下鉄なるものにも乗せていただいた。あのややこしい販売機の買い方を、この目で見せていただいたのでとても勉強になった。そこからずっと北へまっすぐ上がる。

今日のジューン先生のレッスンは先生の自宅で。昨日立ち寄ったハーレムと結構近かった。古いピアノが置いてある部屋は、とっても暖かみがあって、とてもいい匂いがした。
この先生も大好き!Hさんのギターも大好き!この歳になって、まさか親付きでレッスンを受ける事になるとは思わなかったけれど、それはそれで楽しかったかも。ものすご〜く勉強になったし、必ずまたレッスンを受けたいと思う。

ひとしきりおしゃべりして、親子は昨日のハーレムのバス停に向かった。
来ないよぉ〜。今日はルートが違うとか言わないよね?まだかな。あ、やっと見えた!今日はダウンタウンの方のNYハトバスに乗りたかったので、ここからまたポーポリティ方面まででどこかで乗り換えだ。バスのてっぺんに乗ってるウチらには、時折、街路樹がアタマの高さまで枝を下ろしており、ひょいと避けないと結構すり傷になりそうだったりする。ツアーガイドのお兄ちゃん(おっさんだったり、お姉さんだったり、じっちゃんだったりする)は「New York, New York!」を歌いだし、縦に長い信号機がやってくるとリンボーダンスの如く避けたりしちゃって、相当にご機嫌である。気持ちは嬉しいし楽しいのだが、乗り換えが気になって仕方がない。一番前のお姉ちゃん達がどうやら同じ事を聞いているみたい。
「こしょこしょこしょ・・・」
今ひとつ聞こえない。多分、聞こえても何語か分からないけど。でも「ダウンタウンこしょこしょ、サウスポートこしょこしょ・・・」ってな具合なので信じて着いてゆく事にした。お姉ちゃん達がタイムズスクエア手前で降りる。それっ!すかさずウチらも降りる。ちゃっちゃと歩き出すかと思いきや、何やら立ち止まって話し合っている。
気が変わったのか!?ウチらも尾行を気づかれぬように、何気なくする。
動かない!これ以上、ここにいると尾行がバレちまう!
まさか。
最初からそんな気はさらさらなかったのか?
てぇへんだ、てぇへんだ!お母ちゃん、てぇへんだ!
ふと前を見ると、同じ会社のNYハトバスが停まっていて、前でドライバーらしきおっちゃん達がタバコをふかして雑談している。聞いてみるべ。
「すんまへん、ダウンタウンを回る方のバスに乗りたいんですけど。」
「あぁ、これだよ。」
あぁ、呆気なさ過ぎ。でもラッキー。さあまた新しい街に挑戦だ!8Aveをずっとゆく。ペン・ステーションも通っていよいよダウンタウン、SOHOへ。まず目指すはビレッジタウン。これまで見て来た真ん中から北の街とは、また全然感じが違う。どちらかと言うと、自分の性にはこちらの方が合っているかも知れない。


渡された地図にあるバス停、昨日から思っていたのだが時折、違うような。でもって、全部停まるとは限らないような。というか、根本的に昨日、このコースで走ったっけ?なんかさぁ、途中から反対周りじゃなかった?ちょっとした疑問が浮かんできた時、同じ疑問を持ったらしいおっちゃんが質問してくれた。
すると。
「あ、その地図古いからね。ルートは変わってるヨ。気をつけてネ。」
なんだって?なんだって?気をつけるって、何をどうやって気をつけるんだろうか?おっちゃんと目が合ったウチは苦笑いを交わし、変な連帯感が生まれてしまう。
「ここだよ!ほら降りるところ!」
急に言われて慌てて降りる。お腹が減ったので飛び込みでお店に入る。トルコ系の感じのお店でトルコ系のパスタを食べた。ミルク味にガーリックが効いてて、意外にうまいじゃん!見た目は真っ白しろで元気なさそうなんだけど。おまけにバスケットにまぁるいパンとスコーンの間みたいなのとクラッカーとバターがどっさり。でもこのスコーンみたいなのも、あったかくて美味しかった。
さて外へ出てお目当てのお店へ。花屋のお兄ちゃんに聞いたら、すぐに教えてくれた。基本的にニューヨーカーって、いやアメリカ人って親切だと思う。特にレディファースト、エルダリーに対する感謝、尊敬の念は日本男子(特に30代!)に見習ってほしいな。小柄なお母ちゃんが重いドアを開けようとすると、上から頑丈な腕がヌッと出てきて開けてくれるんだもん。

さてドアを開けると主がいた。どっしりとした、でもどこかに日系が入ってる感じの、なんていうのかな、ジェントルマンというよりもね、少しだけ哀しい目をした、でも暖かい深みのある目をした、やっぱり「主」なんだよね。スターウォーズでいうところのあいつ。「ヨ」の付くやつ!あんな感じ。
「よく来たね。」
ほら、他のお店と言葉が違う。なんて言うのかな、安心する感じ。ウチとお母ちゃんは物色を始める。そんな様子を微笑ましい思い(希望的観測)で見守ってくれている感じがするの。ウチらはそれぞれ良いものを見つけ、支払いをして外に出る。
タイムズスクエアやポーポリティはにぎやかで、にぎやかで、どこのお店もどっちかと言うと観光客目当てのお土産屋さん(ただ、売っているものが提灯とか、ウチワとか、手ぬぐいじゃないので、初めはそう感じない。)が多い気がするのだけど、この辺りは個性的なお店が多いように思う。ウチは全く無知なので、歴史というものはこちらに来てから人から口頭で色々と伝え知るのだけど、この辺り、グレニッジ・ヴィレッジは一般的にはヴィレッジと呼ばれ、「YMCA」で爆発したヴィレッジ・ピープルのお里でもあり、所謂ゲイ・ピープルがいっぱいの場所でもあるらしい。個性を主張した街なのかな。今度来たら、ゆっくり過ごしてみたい街だ。
角を曲がって何軒か過ぎるとエマージェンシーの壁(正確にはシャッター)があり、(多分、消防隊)たくさんのイラスト(落書きではない)と言葉が書かれていた。そのイラストは・・・
あ。
そうだったのか。
さっきの「主」と繋がった。
この辺りの消防隊は9・11の時に出動しているのだ。壁に描かれていたのは、その時命を落とした隊員の肖像画だった。肖像画というより、もっと、なんていうか、その人を知っていた人が描いたに違いない祈りみたいな絵なのだ。多分、母は気づかなかったと思う。そこで落ち込まれても困る。
「どこか、本屋さんないかな?」
母に悟られないように、全然違う質問をしたつもりなのに、
「あそこにあるわよ!」
いつも母には「ギャフン!」と言わされる。
さあまたNYハトバスを捕まえなくちゃいけない。これがまた、至難の技だったりするんだよね!
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2013年08月29日 (木) | rewrite |
8月15日
そりゃ仕方がない。二人ともこの日までパツパツに忙しかった上に、二人ともNYは初めてなのだ。色々と見所は聞いていたし、観光案内の本やパンフレットもいっぱいある。だが、すべてが点のままで繋がらない。ポーポリティで昨日、呼び込み(?)の兄ちゃんにもらった日本のハトバス的なダブルデッカーと呼ばれる、バスの天井に座席があるNYの名物に乗ることにした。ええやん、お上りさんで。48時間で5,000円(この値段が面白かった。実に大阪的!多分、初めから幾らって決まっていて、いかにも今、俺が負けてやったんだって5$くらい引いてくれるのだ!)くらいで、色々とおまけが着いている。このNYハトバスは20分ことに走っていて、要所要所にバス停があり、コールして降りて散策し、またバス停に戻って次のNYハトバスを待って乗るという仕掛けだ。さっそくチケットを購入。
「まず最初にどこに行きたいんだい?」
う〜ん、と顔を見合わせて、やっぱりNYと言えば最初に
「自由の女神!」
と答えると、お兄ちゃんは難しい顔になり、
「ちょっと待ってくれ。」
とどこかへ行ってしまった。なんで?しばらくしてやって来る。
「それなら、市バスに乗ってまず行ってきな。それからここへ戻ってきな。」
そんなぁ!チケット買ったのに乗せてくれないの?詐欺じゃん!と思ったら、お兄ちゃんが手招きしている。
「こっち、こっち!」
ニューヨーカーは関西人のごとく、せっかちなのだ。市バスの運転手さんと話をつけたのか、ウチらはお金を払わずに乗せてもらい、なんとかフェリー乗り場にたどり着く。自力でチケットを(後から見たら、周遊バスのチケットにおまけで付いていたのに)買おうとしたら、次のフェリーは3時だと言う。
「えー!!!!」
何も分かっていないウチらは、ちょっとムッとした表情で先ほどの市バスに、当たり前の顔して無賃乗車して振り出しに戻る。NYハトバスの兄ちゃんはすかした顔で、
「乗るかい?」
あったりまえじゃん!!

NYハトバスはアップタウンとダウンタウンの2種類に分かれていて、今日はアップタウンをメインにした。セントラルパークで瞑想、草の上ゴロゴロももうすぐだ!
NYハトバスにはそれぞれガイドさんが乗っていて、さすがNY、皆さん個性豊かだし、笑いをとるのも上手。ふむふむ、これも勉強になるぞ!
どうしよう、どこで降りようと言っている内に
「ストロベリーフィールド、ジョン・レノン」
という言葉が聞こえたのでようやく降りる決心がついた。降り際にすかさず、何分おきに来るのかもう一度確認。ちょっと歩くとこの風景だ。

ギターを持ったおっちゃんが何人かいて、代わる代わるにレノンのナンバーを弾き語ってくれる。うん、こりゃいいや!日射しがたっぷりのセントラルパーク。端っこだけど、とりあえずタッチしたぞ!様々な国の人が様々な思いでここを訪れるんだろうな。
ホットドックを買って公園でパクリ。こういう普通の事がええんやろうな。
NYハトバスはちゃんと来た。日本では当たり前の事が、こちらでは当たり前ではないことを、来たその日から思い知らされているウチと、それを1年以上に渡って経験してきている母は、NYハトバスが来た事にさえ感動したりするのだ。
ちょっと、写真を。




次に降り立ったのはハーレム。アポロシアターの看板が見え、降りずにはいられなかった。ここへ来るまでにもデューク・エリントンの名前のストリートがあったりと、座っている場合ではなかったのだ。見ると聞くでは大違いで、ハーレムのこの辺りはずいぶんと整備されていてきれいな町並みだ。いわゆる「怖い」イメージもそんなにはない。ただタイムズスクエアなどとは違って色々な人種がという感じではなく、喉が乾いたから入ったMacでは黄色人種はウチらだけだった。遠慮なくジロジロと見られるのは気分のいいものではない。ここでは明らかにウチらは「外国人」なのだ。母が飲み物を取りに行っている間に、おじいちゃんに軟派されかかったウチは、やっぱりじっと座っているのはあまり良くないと思い、
「なんで〜?座ろうよぉ〜!」
という顔の母を引っ張って外に出た。ギター片手にブルースを囁いているおじいちゃん。歴史が混在しているような不思議な気分だった。
でもせっかく来たんだしなぁ・・・
だんだん慣れてきた(この辺がこのコンビのアブナいところでもあり、楽しいところでもあり)ウチらはウィッグや化粧品、カラフルなカラーが満載の服屋さんを冷やかす事に。その品々は本当に楽しい。日本では見た事もないものばかりだ。衣装を買うならここやね!!
さてまたまたNYハトバスに乗り、そろそろミッドタウンに戻ろうと。(きゃぁ!通の人みたい!)晩ご飯は例のポーポリティ付近のビアハウスに入った。
入ったとたん・・・・
ざわざわ、ガシャガシャ、ゥワハハハハ、ォオ〜、いやぁ、カタカナ表記では伝わらないとは思うのだけど、とにかく・・・
うるさ〜い。NYの交通事情をそのまま人間化したみたい。クラクションにサイレンだ。とにかく話をしようと思ったら、相当に近づかないと聞こえない。
あれ?このうるささ、どっかで味わったような・・・
そや。
思い出した・・・
(ここでランちゃんの顔が浮かんだ人、アンタは偉い!)
(そもそもランちゃんというキャラが分かるアンタは偉い!)
これって大阪の居酒屋、そのまんまじゃん!そう言えばタイムズスクエアのギラギラのネオンの中にグリコの元気なおっさんの看板があっても、ちっとも違和感ないぞ。
えぇっ!!!ハドソン・リバーは道頓堀?いやいや、大和川でしょ!いやいや、ちゃいます!!!
なんとなく解決。(何がだ?)
ぐったり疲れた2人はまたもやミニバンに乗って宿へと向かうのでありました。

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そりゃ仕方がない。二人ともこの日までパツパツに忙しかった上に、二人ともNYは初めてなのだ。色々と見所は聞いていたし、観光案内の本やパンフレットもいっぱいある。だが、すべてが点のままで繋がらない。ポーポリティで昨日、呼び込み(?)の兄ちゃんにもらった日本のハトバス的なダブルデッカーと呼ばれる、バスの天井に座席があるNYの名物に乗ることにした。ええやん、お上りさんで。48時間で5,000円(この値段が面白かった。実に大阪的!多分、初めから幾らって決まっていて、いかにも今、俺が負けてやったんだって5$くらい引いてくれるのだ!)くらいで、色々とおまけが着いている。このNYハトバスは20分ことに走っていて、要所要所にバス停があり、コールして降りて散策し、またバス停に戻って次のNYハトバスを待って乗るという仕掛けだ。さっそくチケットを購入。
「まず最初にどこに行きたいんだい?」
う〜ん、と顔を見合わせて、やっぱりNYと言えば最初に
「自由の女神!」
と答えると、お兄ちゃんは難しい顔になり、
「ちょっと待ってくれ。」
とどこかへ行ってしまった。なんで?しばらくしてやって来る。
「それなら、市バスに乗ってまず行ってきな。それからここへ戻ってきな。」
そんなぁ!チケット買ったのに乗せてくれないの?詐欺じゃん!と思ったら、お兄ちゃんが手招きしている。
「こっち、こっち!」
ニューヨーカーは関西人のごとく、せっかちなのだ。市バスの運転手さんと話をつけたのか、ウチらはお金を払わずに乗せてもらい、なんとかフェリー乗り場にたどり着く。自力でチケットを(後から見たら、周遊バスのチケットにおまけで付いていたのに)買おうとしたら、次のフェリーは3時だと言う。
「えー!!!!」
何も分かっていないウチらは、ちょっとムッとした表情で先ほどの市バスに、当たり前の顔して無賃乗車して振り出しに戻る。NYハトバスの兄ちゃんはすかした顔で、
「乗るかい?」
あったりまえじゃん!!


NYハトバスはアップタウンとダウンタウンの2種類に分かれていて、今日はアップタウンをメインにした。セントラルパークで瞑想、草の上ゴロゴロももうすぐだ!
NYハトバスにはそれぞれガイドさんが乗っていて、さすがNY、皆さん個性豊かだし、笑いをとるのも上手。ふむふむ、これも勉強になるぞ!
どうしよう、どこで降りようと言っている内に
「ストロベリーフィールド、ジョン・レノン」
という言葉が聞こえたのでようやく降りる決心がついた。降り際にすかさず、何分おきに来るのかもう一度確認。ちょっと歩くとこの風景だ。

ギターを持ったおっちゃんが何人かいて、代わる代わるにレノンのナンバーを弾き語ってくれる。うん、こりゃいいや!日射しがたっぷりのセントラルパーク。端っこだけど、とりあえずタッチしたぞ!様々な国の人が様々な思いでここを訪れるんだろうな。
ホットドックを買って公園でパクリ。こういう普通の事がええんやろうな。
NYハトバスはちゃんと来た。日本では当たり前の事が、こちらでは当たり前ではないことを、来たその日から思い知らされているウチと、それを1年以上に渡って経験してきている母は、NYハトバスが来た事にさえ感動したりするのだ。
ちょっと、写真を。




次に降り立ったのはハーレム。アポロシアターの看板が見え、降りずにはいられなかった。ここへ来るまでにもデューク・エリントンの名前のストリートがあったりと、座っている場合ではなかったのだ。見ると聞くでは大違いで、ハーレムのこの辺りはずいぶんと整備されていてきれいな町並みだ。いわゆる「怖い」イメージもそんなにはない。ただタイムズスクエアなどとは違って色々な人種がという感じではなく、喉が乾いたから入ったMacでは黄色人種はウチらだけだった。遠慮なくジロジロと見られるのは気分のいいものではない。ここでは明らかにウチらは「外国人」なのだ。母が飲み物を取りに行っている間に、おじいちゃんに軟派されかかったウチは、やっぱりじっと座っているのはあまり良くないと思い、
「なんで〜?座ろうよぉ〜!」
という顔の母を引っ張って外に出た。ギター片手にブルースを囁いているおじいちゃん。歴史が混在しているような不思議な気分だった。
でもせっかく来たんだしなぁ・・・
だんだん慣れてきた(この辺がこのコンビのアブナいところでもあり、楽しいところでもあり)ウチらはウィッグや化粧品、カラフルなカラーが満載の服屋さんを冷やかす事に。その品々は本当に楽しい。日本では見た事もないものばかりだ。衣装を買うならここやね!!
さてまたまたNYハトバスに乗り、そろそろミッドタウンに戻ろうと。(きゃぁ!通の人みたい!)晩ご飯は例のポーポリティ付近のビアハウスに入った。
入ったとたん・・・・
ざわざわ、ガシャガシャ、ゥワハハハハ、ォオ〜、いやぁ、カタカナ表記では伝わらないとは思うのだけど、とにかく・・・
うるさ〜い。NYの交通事情をそのまま人間化したみたい。クラクションにサイレンだ。とにかく話をしようと思ったら、相当に近づかないと聞こえない。
あれ?このうるささ、どっかで味わったような・・・
そや。
思い出した・・・
(ここでランちゃんの顔が浮かんだ人、アンタは偉い!)
(そもそもランちゃんというキャラが分かるアンタは偉い!)
これって大阪の居酒屋、そのまんまじゃん!そう言えばタイムズスクエアのギラギラのネオンの中にグリコの元気なおっさんの看板があっても、ちっとも違和感ないぞ。
えぇっ!!!ハドソン・リバーは道頓堀?いやいや、大和川でしょ!いやいや、ちゃいます!!!
なんとなく解決。(何がだ?)
ぐったり疲れた2人はまたもやミニバンに乗って宿へと向かうのでありました。


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